■ＡＩが買い物の現場に入ってくるトレンドは不可逆的だ。

人手不足を補うために特にレストランチェーンがＡＩ導入に積極的なのだ。

ドライブスルーに生成ＡＩを導入し、

顧客体験を向上させているのはハンバーガーチェーンのウェンディーズ。

 

アメリカ国内に約6,000店を展開するウェンディーズは先週、

ＡＩ搭載ドライブスルーを急拡大することを発表した。

年内中に音声受注システム「ウェンディーズ・フレッシュＡＩ（Wendy’s FreshAI）」を

500～600店に展開する。

 

ウェンディーズは2023年11月、Googleが提供するクラウド・コンピューティング・サー

ビスのグーグル・クラウドと提携。

本社近くのオハイオ州コロンバス地区にあるウェンディーズでフレッシュＡＩを数ヶ月間

テストした後に30ヶ所に拡大した。

ドライブスルー売上が全体の70％以上を占めているウェンディーズでは現在までに100店

舗でフレッシュＡＩをドライブスルーに展開しているのだ。

ＡＩ搭載ドライブスルー数をいきなり５倍にスケールするのは現場で省人化を推進し生産

性をアップさせたいからだ。

また移民大国であるアメリカは、中南米系の顧客にはバイリンガルで対応せねばならな

い。したがって人員が不足しているファストフード店ではどうしても自動化が必要になっ

てくるのだ。

 

 

一方でＡＩで音声受注する場合、正確性もいまだ未知数というところもある。

ＡＩ学習で音声に受注精度がどれほど向上するのかということに注目が集まっている。

ＡＩは飲食以外にも買い物の現場に入ってきている。

 

 

 

ネット通販最大手のアマゾンでは生成ＡＩを利用したチャットボットをアプリに導入して

いる。

 

 

 

アマゾンの生成ＡＩチャットボットの「ルーファス（Rufus）」は、

パーソナライズされたショッピングツール。

ルーファスはオープンＡＩ（OpenAI）の「チャットＧＰＴ（ChatGPT）」

に対話形式で問うように買い物について質問を入力すると回答してくれるというもの。

 

テキストを介して利用者と対話を続けることでパーソナライズされた情報を提供すること

になる。

 

ルーファスはアマゾンの商品カタログやカスタマーレビュー、

商品・製品に対するＱ＆Ａ、インターネット上で提供されている情報をディープラーニン

グしていき、洗練された情報を提供できるのだ。

筆者も実際、ルーファスを使って買い物に役立てている。

 

 

健康維持のため定期的な運動を欠かせないのだが、

年齢的に足への負担が気がかりとなっている。

これまではランニングシューズについて、

ブランドやスタイルなどにこだわりがなかった。

 

普段のランニングに加えて（スタンディングデスクで）

長時間立ったままの姿勢により足裏に負担がかかり

何度か「足底筋膜炎」を発症している。

そのためスニーカー選びも慎重にしたいと考えるようになったのだ。

 

 

膨大な品揃えにより何を基準に選択できず、

ルーファスに「ランニングやウォーキングでどのスニーカーが足裏への負担がすくないで

すか？（Which sneakers are the best for reducing foot strain during running or

walking?）」と入力すると、すぐにアーチサポートやクッショニング、

柔軟性等が詳述され、オススメとなるシューズも表示された。

そこから「男性用スニーカーでサイズが7.5で翌日配送の対商品は？

（Which men’s sneakers in size 7.5 are available for next-day delivery）」

と入力しアイテムを狭めていくことができた。

 

スニーカー選びにＡＩを使う理由はサイズだ。

筆者の足のサイズは25.5センチ（サイズ7.5）は米国では小さいほうで、

このサイズでの在庫がない場合が多い。

そのため気に入ったスニーカーがあっても、

サイズがなくて諦めていたケースが何度もある。

ＡＩを使うことで比較的少ない在庫でも対応が可能となる。

　

 

こういった利便性から買い物にＡＩが使われる潮流は変わることはない。

あとは精度を高めていくだけとなっているのだ。

 

 

トップ画像：ウェンディーズのドライブスルー・メニューボード。ＡＩの導入にメニュー

ボードもデジタル化となる。

 

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログさまより引用。

http://blog.livedoor.jp/usretail/