広告のクリエイティブな発想は大きな影響力を持ち、
ときに強いメッセージを発することができる。一方で、
使い方を間違えると過剰な消費を煽ったり、大きな環境負荷を与えたり、
ネガティブな面も持つこともある。
そのネガティブな影響を減らす取り組みの一つとして「広告の再利用」が話題になった。
例えば、ファンに人気のコンテンツを再利用して広告制作をしたマース社の事例や、
日本上陸時に他社広告が印刷された紙をリサイクルしたECOALFの事例などがある。
どちらも発想を転換し、すでに存在する広告を再利用した事例だ。
そんな中、少し異なる視点から“新たな広告をつくらない”事例が登場した。
なんと、落ち葉を広告の媒体として活用しているのだ。
街中の木々から落ちた葉を拾い集め、洗浄・乾燥後、
そこに生分解性のインクでスタンプを押すことでメッセージを記す。
メキシコで行われた、Recycleavesと呼ばれるキャンペーンだ。
メッセージが書かれた落ち葉は、再びメキシコシティの道や公園に戻された。
ふつうの落ち葉と混ざる中で、何かが書かれているものは多くの人の注目を集め、
手に取る人が多くいたという。拾われなかったり、再び捨てられたりして道に残った落ち
葉はやがて土に還り、自然のサイクルを乱すことがない。
つまり落ち葉にメッセージを託すことで、紙やプラスチック、デジタル媒体などに頼るこ
となく、広告キャンペーンを実施したのだ。
広告のクリエイティブな発想は大きな影響力を持ち、
ときに強いメッセージを発することができる。一方で、
使い方を間違えると過剰な消費を煽ったり、大きな環境負荷を与えたり、
ネガティブな面も持つこともある。
そのネガティブな影響を減らす取り組みの一つとして「広告の再利用」が話題になった。
例えば、ファンに人気のコンテンツを再利用して広告制作をしたマース社の事例や、
日本上陸時に他社広告が印刷された紙をリサイクルしたECOALFの事例などがある。
どちらも発想を転換し、すでに存在する広告を再利用した事例だ。
Recycleavesと呼ばれるこのキャンペーンは、
メキシコのティッシュブランドBIO TISSUEとクリエイティブ・エイジェンシーのArcher
Troy Miamiが開始した。同社の製品は竹が原材料で、木材を使ったティッシュに比べて環
境負荷が少ないのが特徴だ。
落ち葉には、そのブランドバリューを伝えるべく、次のように書かれている。
BIO TISSUE – それは竹でできた紙ナプキン。木を傷つけません。詳しくは
@BIO_TISSUEへ
活用方法がないと思えるような廃棄物でも、
視点を変えれば新たな価値を生むことができる。この大胆なアイデアは、
そんなことに気づかせてくれる。自然の循環にある美しさに目を留めることで、
落ち葉をユニークな媒体に変えることができるのだ。
また、Recycleavesのシンプルな仕組みにも注目したい。
多大な予算、複雑な素材、膨大な廃棄物をつくってしまうキャンペーンとは異なり、
すでに自然界に存在するものを活用しているため、コストも抑えられる。
予算やリソースが限られている中、クリエイティブな方法で発信したいと考えている人で
も簡単に実践できるのだ。
よりサステナブルな広告手法を採用すべきという圧力が強まる中、
このようなクリエイティブな発想が役に立つことも多いだろう。
毎日使っているものや近所にある小さな自然に目を向けてみてはいかがだろうか。
身近なところにインスピレーションの種が隠れているかもしれない。