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汗から肌へ。洋服の繊維や染料の経皮毒の影響とGOTS認証

「汗をかいた時こそ、肌は一番無防備になり、化学物質を吸収しやすくなる」

 

このメカニズムを理解することは、貴社のTシャツ(GOTS認証)がなぜランナーや敏感肌の方に必要なのかを説明する最強の論理的根拠になります。

 

「経皮毒(けいひどく)」という言葉は医学的には「経皮吸収(けいひきゅうしゅう)」と呼ばれます。このプロセスと、GOTSがどう防いでいるかを、お客様への説明に使いやすいよう整理しました。

 

 

1. メカニズム:なぜ「汗」が危険なのか?

 

 

肌は普段、「角質層」というバリアで守られていますが、汗をかく(運動する)と、そのバリア機能が一時的に低下します。

 

 

「溶かし出す」作用: 汗は水分だけでなく、塩分やアンモニアを含んでいます。これが溶剤となり、衣類に含まれる化学染料や薬剤を溶け出させます(色落ちする服があるのはこのためです)。

 

 

「浸透する」作用(経皮吸収): 体温が上がると皮膚の血管が拡張し、毛穴が開きます。さらに、汗で皮膚がふやけた状態(湿潤状態)になると、乾燥時よりも化学物質の吸収率が数倍〜数十倍に跳ね上がります。

 

 

例え話: 湿布薬やニコチンパッチが効くのは、皮膚が成分を吸収するからです。服の染料も同じ原理で体に入ります。

 

 

2. 一般的な衣類のリスク(何が入ってくるのか?)

 

 

コスト優先で作られた「ファストファッション」や「化学繊維の機能性ウェア」には、以下のリスクが潜んでいます。

 

 

アゾ染料(特定芳香族アミン): 先ほど話題に出た、発がん性・アレルギー性物質。汗で分解され、皮膚から血流に乗るリスクがあります。

 

 

ホルムアルデヒド: 「シワにならない」「縮まない」という加工に使われます。これは強力な皮膚刺激物質で、肌荒れやシックハウス症候群のような症状を引き起こします。

 

 

重金属(クロム・鉛・ニッケル): 色止めや媒染剤として使われます。金属アレルギーの原因となり、汗で溶け出すと激しい痒みを引き起こします。

 

 

合成界面活性剤: 繊維を柔らかくするための加工剤。肌のバリア機能を壊す作用があります。

 

 

3. GOTS認証は、これをどう防いでいるか?

 

 

GOTS認証が凄いのは、「汗で溶け出すような危険な化学物質を、工場の入り口で没収している」点です。

 

 

【禁止】 発がん性・アレルギー性のある染料は一切使用禁止。

 

 

【禁止】 ホルムアルデヒドなどの有害な加工剤も禁止。

 

 

【禁止】 重金属を含む染料の制限。

 

 

【テスト】 製品の「堅牢度(けんろうど)」検査を行い、汗や摩擦で色が移らない(成分が溶け出さない)ことを厳しくチェックしています。

 

 

つまり、「汗で溶け出そうにも、溶け出したら困る毒物がそもそも繊維の中に存在しない」状態を作っています。