リサイクル素材の国際的認証「GRS認証」とは
最近よく見かけるようになったリサイクルポリエステルやナイロンなどのリサイクル素材。
そのような素材はどうやってリサイクルされて作られたのでしょうか。
今回は正しくリサイクルが実施された製品であること証明する国際的な認証、
GRS(グローバル リサイクルド スタンダード)認証についてお話をしたいと思います。
現在、様々な製品を使用後にリサイクルして再利用するという
循環型の社会を作ろうという動きが世界中で加速しています。
リサイクルを行うことで、限りある資源を有効に使用し、
廃棄物を減らすことで環境負荷を低減することができるからです。
ファッション産業でも、ペットボトルからリサイクルされたリサイクルポリエステル繊維や、
漁網からリサイクルされたリサイクルナイロン繊維などが利用されています。
一見しただけでは”未使用材料なのか、
リサイクルされた材料なのか”を消費者が見分けることはとても難し程、
品質も新品と同様の事が多いです。
そのため、GRS(グローバル リサイクルド スタンダード)認証と言った、
正しくリサイクルが実施された製品であること証明する国際的な認証基準が設けられています。
GRS(Global Recycled Standard)認証とは、リサイクルされた材料の使用を増やすことを目的に、
2008 年に Control Union Certifications によって策定された国際的な自主基準です。
最終製品に含まれる原材料の20%にリサイクル材料が含まれているかどうかを審査する
RCS(Recycled Claim Standard)に加えて、社会面、環境面、化学面を審査します。
GRS認証は何を保証しているの?
①製品(最終製品および中間材)のリサイクル含有物を検証
②生産段階で労働環境面、倫理面など責任ある社会的配慮がなされているか
③廃水管理やエネルギー使用などの環境的配慮や、
有害化学物質を含む加工薬剤の排除などといった適切な化学物質管理が実施されていること
を保証しています。
正しくリサイクルされた商品を選択するために。
資源不足や環境汚染が問題視される中、今ある資源を大切に使い、
廃棄物を減らす事が急務とされています。
GRS認証マークのついた、正しくリサイクルが行われた製品を選ぶことで、
リサイクル製品のさらなる普及と定着に繋がっていくでしょう。