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【データに見る「ECの地殻変動」】<45回>Amazonの決算で気付くビジネスモデルの変化

米国日付の2月5日、Amazonが2025年の決算を発表した。

 

 

全世界での売上高は7169億米ドル、当期純利益は777億米ドルと成果は過去最高だ。

 

 

【グラフ】Amazonの自社EC売上高とマーケットプレイス手数料の比率

 

 

 

 

この数値について一般的な見方は「そうだったんだね」程度の認識に留まるだろう。

 

 

しかし、数字を掘り下げてみるとどのメディアも報じていない同社のEC事業におけるビジネスモデルの重要な変化に気付く。筆者の注視ポイントは「自社EC売上高」と「マーケットプレイス手数料」だ。 記載のグラフの通り2017年は自社EC売上高の比率は77%、一方、マケプレ手数料の比率は23%である。だが年を追うごとに双方の比率は変化し2023年には62%、38%となった。

 

 

<物価高騰がキーワード>

 

 

これをどう読み解くかだが、売上高の規模が大きくなるにつれ自社ECは業務負荷も大きくなることは容易に想像付く。であれば自社EC売上高の比率を下げてマーケットプレイスで手数料を得る方が、経営の効率性が高まると同社が考えても不思議ではない。

 

 

しかし、その後に注目してほしい。2024年、2025年はそれぞれ61%、39%と横ばいになっている。自社EC売上高の比率が毎年下落していたわけだがこの変化は何か?筆者は「物価高騰」がキーワードのように思う。 マーケットプレイスと違い自社ECはAmazon自身で販売価格をコントロールできる。物価高騰は日本に限らず全世界で起こっている事象だ。価格競争力をもって自社ECを推し進めようとしているように思えてならない。

 

 

これは筆者の独自見解だが、もしこの仮説が正しければマーケットプレイスのセラーにとっては悩ましい事態だろう。自社ECでの商材選定はあくまでもAmazon側のマターだ。セラー自身に選択権があるわけではない。 少し目線を広げてみるのも興味深い。例えば楽天では自社販売「楽天24」があるが流通総額の大半はテナントだ。物価高騰のもと、Amazonのセラー同様に価格競争力の維持に悩んでいるテナントは多いだろう。

 

 

<価格競争力の影響継続>

 

 

未来の予見は難しいが、世界の政治や経済の状況から物価高騰は不可逆的のように思う。つまり物価高騰は当面の間続くという予想だ。物価高騰が続けば価格競争力がさらに大きな力を発揮する。スケールメリットを追求できる事業者はよいが、そうでないと厳しい状態が続くだろう。

 

 

 

 Amazonによる四半期単位での決算発表の数値から上述の比率は算出可能である。筆者は同社の数値に注視しその動向を継続して見守りたいと思っている。 最後に1点だけ付記しておきたい。年に一度このタイミングで日本事業の売上高も発表される。2025年の売上高は日本円で約4兆5900億円であった。この数値には自社EC売上高、マーケットプレイス手数料の他、AWS、広告、プライム会員費などの売上高も含まれる。

 

 

しかし、この数値を日本でのECの流通総額だと理解している方が多いように感じている。誤解を招かないようメディア含めこの数値を取り扱う際には十分注意していただきたい。

 

 

 

 

物価高で国の税収は増える。(消費税収入がアップ。売価が1割上がれば、税収も1割UP)

 

 

賃上げで社会保障の実入りも増える。

 

 

石油をアメリカから輸入し始めると確実にコストアップとなる。

(あらゆる商品や製品が)

 

物価は確実に上がる。(コストプッシュインフレ)

 

 

日本は実質デフレ状態。

 

 

大手企業は既に海外で稼げる体制を確立。

 

 

中小零細企業は真綿で首を絞められる。