アトピー性皮膚炎の発症や悪化を防ぐためには、「皮膚のバリア機能を守ること」と「刺激因子を遠ざけること」**の2点が極めて重要です。
2026年現在の最新の知見に基づいた、今後10年を見据えた具体的な対処法をまとめました。
- 「バリア機能」の維持(保湿の徹底)
皮膚の表面にある角質層が正常に機能していれば、アレルゲンの侵入を防げます。
- 1日2回の保湿: 入浴後(10分以内)だけでなく、朝も保湿剤を塗ることで、1日中バリア機能を維持します。
- 正しい洗浄: 石鹸をしっかり泡立て、手で優しく洗います。ナイロンタオルなどでこすると、バリア機能が物理的に破壊されるため厳禁です。
- 38〜40℃のぬるま湯: 熱すぎるお湯は、皮膚の保湿成分であるセラミドを流し出してしまうため、ぬるめのお湯を選んでください。
- 環境因子(アレルゲン・刺激物)の除去
外からの刺激を最小限に抑えます。
- 衣類の素材選び: 化学繊維(ポリエステルやナイロン)は静電気を発生させ、皮膚の痒みを誘発します。肌に直接触れるものは、オーガニックコットン(GOTS認証等)などの低刺激な天然素材を選ぶのが理想的です。
- ダニ・ハウスダスト対策: こまめな掃除と寝具の乾燥を行い、室内環境を清潔に保ちます。
- 汗の処理: 汗は放置すると刺激物になります。汗をかいたら濡れタオルで押さえるように拭くか、早めにシャワーで流してください。
- 腸内環境と食事の管理
免疫の7割は腸にあると言われており、皮膚の状態と密接に関係しています。
- 食物繊維と発酵食品: 腸内細菌叢(マイクロバイオーム)を整えることで、免疫系の過剰反応を抑えます。
- 良質な脂質の摂取: オメガ3系脂肪酸(魚油や亜麻仁油など)は炎症を抑える働きがあります。逆に、加工食品に含まれる添加物や過剰な糖分は炎症を助長する可能性があります。
- ストレスケアと睡眠
- 自律神経の安定: ストレスは皮膚の痒みを感じる閾値を下げてしまいます。
- 質の高い睡眠: 皮膚の修復は睡眠中に行われます。特に2026年現在はデジタル機器による睡眠の質の低下が懸念されているため、就寝前のスクリーンタイム制限も有効です。
